自閉症スペクトラム
3才までに次の3つの症状が現れたとき自閉症と診断されます。
〈社会性の発達の障害〉
自閉症の人は対人関係の質的な違いがあります。
例えば
・目線を合わせようとしない。
・注意を受けて困っているのに笑ってしまう。
・同年代の子どもと遊べない。
・暗黙のルールがわからない。
・人とほとんど関われない、または積極的に関わり過ぎる。
など人と上手く付き合うことができません。
〈コミュニケーションの障害〉
自閉症の人はコミュニケーションの質的な違いがあります。
例えば
・言葉が話せない、もしくは言葉の発達に遅れがある。
・言葉が話せても、意味が正確にわかっていない。また、場面にあった言葉が出てこない
・自分の好きな言葉を繰り返す。
・話しかけられたことに合った返事ができない。
・指差し、目配せなど言葉を使わないコミュニケーションの意味がわからない。
・相手の手を使って何かをさせようとする(クレーン現象)。
などコミュニケーションが上手くとれません。
〈活動と興味の偏り〉
自閉症の人は想像力を働かせる部分に障害があるため、変わった行動をすることがあります。
例えば
・ミニカーを一列に並べたり、タイヤをくるくる回して眺めたりそのおもちゃ本来の遊び方をしない。
・常同行動(手をヒラヒラさせる、ピョンピョンはねる、ぐるぐる回るなどの行動)を繰り返す
・同じ道を通る、同じ順序でするなど、変化を嫌う。
・教えないのに、標識や数字、アルファベットなどに興味を持ち、カレンダーや時刻表を覚えてしまう。
といった極端な「こだわり」を示します。
〈その他の特徴~感覚の異常〉
上記3つの特徴以外にもよく見られる特徴として、感覚が鋭すぎたり、逆に鈍感だったりという、感覚の異常があります。
例えば
・味覚、嗅覚の異常は偏食となって現れることがあります。
・皮膚の感覚が敏感で、ちょっと触られただけでも痛みを感じる人もいます。
・特定の音を極端に嫌って耳ふさぎをしてパニックを起こす聴覚過敏があるかと思えば、多くの人が嫌うガラスを引っかくような音が平気だったりもします。